たたみのある暮らし

人と自然にやさしく、日本の気候・風土に適した畳。その特長やお手入れ方法などをご紹介します。

こんなときは

変色しはじめたら

長い間使用した畳は、変色のおそれがあります。日焼けした畳を放置しておくと、元の色には簡単に戻すことができません。『変色したな?』と気付いたときには、即座に1リットルの水に対し、約3分の1の量のお酢を混ぜ、雑巾を浸してよくしぼって拭くと、畳の色が少しは戻ります。
畳は風通しをよくすることが一番の長持ちの秘訣ですが、あまり乾燥し過ぎると、かえって傷みやすくなります。夏場の冷房のかけすぎには注意し、適度に換気を行うことが大切です。また日焼け防止に、薄いカーテンをひき、直射日光を避けるようにします。

カビが発生してしまったら

現代の住宅環境は、気密性が高く、またエアコンの普及で、季節・昼夜を問わず温度差が小さくなり、空気中の水分の逃げ場がありません。カビにとっては快適な環境なのです。 カビを放置しておくと、喘息や肺炎の原因となります。カビが発生してしまったら下記のように処理を行います。

〔カビ処理その1〕
・十分に日光にあてて畳を干す
・ブラシで丁寧にカビを取る
・畳の目にそって掃除機でカビを吸い取る

〔カビ処理その2〕
・換気を行う
・お湯に漂白剤を入れ、雑巾を浸して固くしぼり、畳を拭く
・アルコールを雑巾に少々しみこませ、さっと拭く

ペットのおしっこの後始末

畳の上にペットがオシッコをしてしまった場合は、塩、パウダー、小麦粉のいずれかを振りかけ、水分を吸い取ったらほうきなどで取り除き、お湯で濡らした雑巾を固くしぼって拭きます。さらに乾いた雑巾でから拭きし、風を通して水分を蒸発させます。赤ちゃんのオシッコや灯油をこぼした場合も、この方法で対処できます。また、畳表と畳床の間に消臭シートを敷けば、嫌な匂いをカットできて効果的です。

パウダーなどが詰まった場合

パウダーなどの細かい粉を畳の上にこぼしてしまったら、あら塩をパウダーの上に振りかけ、畳をたたいて畳の目からパウダーを浮き出させ、掃除機で吸い取ります。たばこの灰をこぼした場合も効果的です。

家具のあとが付いてしまったら

家具を移動すると、あとが付いてしまっていた場合、熱いお湯に浸した雑巾を固くしぼり、家具のあとの上にのせ、アイロンをかけます。その後は風を通して水分を乾かします。